25mも泳げなかった私が、マーメイドとして舞台に立つまで ─ Nagisa Mermaid Clubの Mika-naさんインタビュー! 

水中でしなやかに尾びれを揺らし、観客を異世界へと連れていくマーメイドたち。けれど、その華やかな姿の裏側には、知られざる努力や徹底した安全管理が隠れている。 

今回、本業と両立しながら、マーメイドを続けるMika-na(ミカーナ)さんにインタビュー。Mika-naさんは、SSIのマーメイドスイム講習を行う団体「Nagisa Mermaid Club」 に所属し、マーメイドショーへの出演やインストラクター活動を行う。マーメイドスイムを始めたきっかけ、SSIのコースでの学び、そして舞台に立つ今だからこそ感じる“マーメイドスイムの魅力”を伺いました。 

きっかけは沖縄のマーメイドフォトだった 

SSI広報(以下、──):まず、マーメイドを始める前の泳力や、マーメイドスイムに対する印象を教えてください。 

Mika-naさん:泳ぎはあまり得意ではなくて、25mも泳ぎきれないくらいでした。海でのシュノーケル経験があったくらいです。マーメイドスイム自体は7〜8年前から存在は知っていて、「できたら楽しそうだな」というイメージでした。でも、当時はまだ今ほど普及していなくて、どこで習えるのかも分からない状態でした。 

転機になったのは、姉と沖縄旅行に行ったときです。マーメイドの衣装を着て砂浜で撮影する“マーメイドビーチフォト”を体験して、そのあとにシュノーケルツアーがあったんです。 
そのとき、インストラクターさんに「このままマーメイドの姿で泳げたら楽しそうですね」と話したら、実際に少し泳がせてもらえて、動画も撮ってくれました。 

初めてマーメイテールを身につけて泳いだ、当時の様子

それがものすごく楽しくて、「この先もずっとマーメイドで泳ぎたい。でも、どうしたら続けられるんだろう?」と真剣に考えるようになりました。 

──そこから、どのようにして本格的なマーメイドスイムにつながっていったのでしょうか? 

 Mika-na さん:当時はまだマーメイド専門の指導団体が日本にはなくて、親友を誘ってマーメイドの練習ができる場所を探し始めました。まずは素潜りができるようになりたいと思い、水深3mくらいの潜水ができるプールを見つけて入会し、基礎的な潜りの練習を続けました。 

親友と一緒にマーメイド用のSNSアカウントをつくって、マーメイドフィンを身につけて練習できる場所をひたすら探していた時期もあります。そのご縁の中で出会えたのが、現Nagisa Mermaid Club 代表の後藤渚さん(以下、渚さん)でした。渚さんは、ダイビングのインストラクターとして活動されている方ですが、マーメイドの活動も積極的にされていました。この出会いのおかげで、マーメイド活動の動きが加速してきました。 

SSIではじめたマーメイドスイム 

Mika-naさん: 渚さんに出会ってから、1年ほど経ったころに日本にもマーメイドプログラムが導入されたので、エントリーレベルのコースから受講して、インストラクターまで取得しました。また、複数人集まるとプール利用の予約もしやすいので、渚さんと一緒に「Nagisa Mermaid Club」を立ち上げました。そこから本格的に、クラブとしてマーメイドスイムの活動が始まりました。 

──: SSIのコースを受講した中で、印象に残っていることはありますか? 

Mika-naさん:グループワークが多くて、受講生同士で話し合ったり、意見を出し合ったりしながら学んでいくのが新鮮でしたね。自分の言葉で整理して説明するので、理解がすごく深まりました。 

──SSIは、ダイバーの皆さんが安全かつ自信を持って水中での活動を行うための教育方針には自信があります!マーメイドスイムならではの「つまずき」や大変だった点はございますか? 

Mika-naさん:率直に、海だと足場がないので、呼吸を整えるのが大変です。ノーマスクだと鼻に水が入りやすくて、そこも最初の壁でした。最近は鼻の中に入れるタイプの鼻栓など、マーメイドスイム用のグッズも増えてきているのが嬉しいですね。 

一番大変だったのは講習時のレスキュースキルです。マーメイドフィンをつけた状態でレスキューをするので、慣れないうちは練習が必要です。その分、マーメイドインストラクター試験に合格したときは、強く印象に残っています。安全性について本当にみっちり叩き込まれて、それを乗り越えて資格を取れたときの達成感はかなり大きかったです。 

ちなみに、Nagisa Mermaid Clubでは、特に海での講習のとき、生徒さん一人ひとりに対してインストラクターがつくような形でサポートをしています。安心感があるので、受講生も落ち着いて練習しやすいと思います。 

マーメイドがくれた新しい世界。これから始める人へ 

──: 普段はどのような練習や撮影をされていますか? 

Mika-naさん: 新規のマーメイド講習に加えて、Nagisa Mermaid Clubのメンバーと練習会を開いています。練習会では、 
・ゆっくり、なめらかに、長く泳ぐ練習 
・より美しく見えるためのフォーム練習 
などを行います。テーマを決めて、そのテーマにそった動きを集中的にやる日もあります。 

その様子を撮影して、SNSにアップしたり、ショーのリハーサルをしたり。1回の練習会の参加人数は4〜5人くらい、都内のプールで、私は月2回ほどのペースで参加しています。Nagisa Mermaid Clubにはインストラクターが3人いるので、それぞれが練習や指導を担当しています。 

──: ショー本番で、特に印象に残っている出来事は何ですか? 

Mika-naさん: 千葉みなと(K’s Harbor)(千葉県千葉市)でのマーメイドショーはやはり印象に残っています。マーメイドが水中からゆっくり降りていって、みんなで手を振ると、子どもたちが一斉に手を振り返してくれるんです。水中からでもお客さんの反応が見えるので、「ちゃんと届いてるんだな」と嬉しくなります。関東でこうした本格的なマーメイドショーができる場所はまだ多くありません。今後、少しずつでも増やしていけたらいいなと思っています。 

──: マーメイドとして、特に大事にしていることは何でしょうか? 

Mika-naさん: 一番は「安全性」です。マーメイドが安全に潜って、必ず元気に終わること。そのための知識と準備は、どれだけやってもやりすぎることはないと思っています。 

あと個人的なスキル面で言うと、最近は、ショーに出るとき“人間性をなくす”ことも意識しています。息をこらえている最中でも表情は笑顔のまま、関節の動きはなめらかに。水の中だと、ちょっとしたぎこちなさも目立ってしまうので、細かい動きまで丁寧に気を配っています。 

 

千葉みなと(ケーズハーバー)でのマーメイドショーの様子 
千葉みなと(ケーズハーバー)でのマーメイドショーの様子 

──:水中での表現は、チャレンジングなことだからこそ、努力のしがいがありますね。

今後の目標はございますか? 

Mika-naさん:私はダンス経験がないので、細かい所作をもっと美しく見せられるようになりたいです。それから、自分のオリジナリティを出すこと。Nagisa Mermaid Clubには総勢20人ほどのマーメイドがいて、力強く泳ぐ子もいれば、可愛らしい動きが得意な子もいて、本当に個性豊かです。その中で、自分らしいマーメイド像をもっと表現できるようになりたいですね。日本各地でマーメイドの活動が少しずつ広がっているので、その流れの一部として関われたら嬉しいです。 

──: 最後に、これからマーメイドスイムを始めたいと考えている方へ、メッセージをお願いします! 

Mika-naさん: マーメイドスイムは両足をマーメイドフィンでまとめて泳ぐので、「溺れちゃうんじゃないか」と不安に思う方は多いと思います。でも、マーメイドスイムの講習では、いきなり泳ぐのではなくて、基礎練習をしっかり積んでからステップアップしていきます。私自身、25mも泳げなかったところからスタートして、世界が一気に広がりました。水泳も長距離を泳げるようになりましたし、ショーに出ることで、また新しい景色を見ることができました。 

本業と両立しながらの活動ですが、ショーに出演したり、ときには水中でリズム係をしたり、技を揃えていくマーメイドたちの姿を見ると、毎回感動します。誰かに教えて、その成長を見守るのも、とても嬉しい時間です。 

「ちょっと気になるな」と思った瞬間が、世界が広がる入り口だと思います!新しい一歩として、マーメイドスイムに挑戦してみてほしいです。 

──:Mika-naさん、素晴らしいお話ありがとうございました!マーメイドスイムの普及、これからも楽しみですね! 

協力: Nagisa Mermaid Club(なぎさマーメイドクラブ)

関東を拠点に活動するマーメイド・パフォーマンスチームです。千葉みなと・ケーズハーバー内レストランの大型水槽で定期的にショーを行っており、2026年も公演が予定されています。公式SNSでも活動情報を発信しており、最新の出演動画はYouTubeで公開されています。公演の様子や今後の予定は、各SNSや案内ページをご確認ください。 

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